「人が辞めない職場」の作り方【第3回・最終回】

介護・福祉事業所の経営者・管理者の皆様、こんにちは。 「人が辞めない職場」の作り方、いよいよ最終回(第3回)です。

これまで、このシリーズでは以下の点について見てきました。

  • 【第1回】 最新データでは介護業界の離職率は全産業平均より低く、「介護だから辞める」わけではないという事実。
  • 【第2回】 職員が辞める最大の理由は「人間関係」であり、経営者・管理者が取り組むべき具体的なアクション。

ハラスメントのない、風通しの良い人間関係は、職員が安心して働くための「土台」です。 しかし、「安心」なだけでは、人は「ここで働き続けたい」とまでは思わないかもしれません。

土台の次に必要なもの。 それは、職員一人ひとりが「自分の未来は明るい」と感じられる「希望」です。

「停滞感」は「辞める理由」になる

どれほど人間関係が良い職場でも、「毎日同じことの繰り返し…」「このままここで働いていても、自分は成長できるのだろうか…」という「キャリアの停滞感」は、優秀な職員ほど早く見切りをつけてしまう原因となります。

では、どうすれば「希望」や「成長実感」を持ってもらえるのでしょうか。 その答えは、経営者様・管理者様の「頭の中」にあるとは限りません。

経営者・管理者の「思い込み」をなくす。まずは「声」を聞く仕組みづくり

「きっと、給与が上がれば満足なはずだ」 「研修を増やせば、やりがいを感じるだろう」

こうした施策が、もし「思い込み」や「勘」に基づいたものだとしたら…? もしかしたら職員は、給与よりも「有給休暇の取りやすさ」や「公平なシフト体制」を望んでいるかもしれません。

職員が本当に望んでいることを知らずに施策を打っても、時間とコストが無駄になるばかりか、「ウチの経営者は何もわかってくれない」という失望感に繋がりかねません。

そこで絶対に必要になるのが、「職員満足度調査(ES調査)」です。

日頃の面談や「飲みニケーション」も大切ですが、職員は(特に第2回で触れたような人間関係の問題を抱えている場合)本音を言えないものです。

「匿名」で、安心して「今の職場の満足度」や「改善してほしい点」を表明できる仕組みを作ること。 これが、定着率アップに向けた、最も効果的で、最も「ムダのない」一手となります。

「未来の描き方」は“DX”と“小さな成長実感”

ES調査で「職員の本音」というデータが集まったら、次はいよいよ「未来」を描く番です。

1. 「ムダ」をなくして「専門性」を高める(DX) もしES調査で「記録業務が多すぎて疲弊している」「ムダな会議が多い」といった声が集まったら、それは「介護DX」を進めるチャンスです。 ICT機器(スマホ記録、センサー、インカム等)で業務を効率化し、削減できた時間を「利用者様との対話」や「専門的なケアの学習」に充てる。 「自分は専門職として価値ある仕事をしている」という実感(=働きがい)は、確かな「希望」に繋がります。

2. 「小さな成長実感」を仕組み化する 大企業のような多様なキャリアパスは用意できなくても、「成長」は促せます。 ES調査で「スキルアップしたい」という声が多ければ、たとえ一つでも「認知症ケア研修」の費用を補助する。 「評価が不満」という声が多ければ、評価基準を見直す。 「あなたの声をちゃんと聞いて、職場は変わろうとしている」と示すこと。その積み重ねが、「ここで働き続けたい」という信頼に変わっていきます。


【シリーズまとめ & 私のご提案】

3回にわたり、「人が辞めない職場」の作り方について考えてきました。 職員が定着し、輝き続ける職場とは、

  1. 「介護だから」と諦めず、現状を正しく認識し(第1回)
  2. ハラスメントのない「安心」できる人間関係の土壌があり(第2回)
  3. 職員の「本音」に耳を傾け、「希望」を描ける(第3回)

…そんな場所ではないでしょうか。

とはいえ、ES調査の実施や、そこから得られた「データ」をどう分析し、どう経営に活かすか…。 そこが一番難しく、専門性が必要な部分ですよね。

私は、Google系のソフトを活用した「職員満足度調査(ES)ツール」のご提供と、そのデータを活かした「データドリブン経営」ができる管理者様を育成するサービスを提供しております。

「アンケートの作り方がわからない」 「一度やってみたが、集計と分析が大変で活かせなかった」 「うちの職場も、データに基づいてしっかり改善したい!」

もしご興味を持たれた経営者様・管理者様がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください! 皆様の事業所が、職員にとって「希望」の持てる場所となることを、心から応援しております!