こんにちは。前回は「働きやすさ」の先にある「エンゲージメント」の概念についてお話ししました。 第2回の今回は、経営者の皆様が最も気になる「実際の経営効果(KPI)」についてです。
「気持ちの問題でしょ?」と思われるかもしれませんが、実はエンゲージメントは明確に数字に表れます。
■ 1. 離職率ではなく「定着率」と「勤続年数」の質の変化
エンゲージメントが高い職員は、多少の困難(繁忙期や急なトラブル)があっても、「チームのために踏ん張ろう」という底力を発揮します。 結果として、突発的な離職が減り、計画的な人員配置が可能になります。特に「3年以内の離職率」の低下に顕著に表れる傾向があります。
■ 2. 「リファラル採用率」の向上(ここが重要です!)
私が現場を見ていて最も相関が高いと感じるのがこれです。 エンゲージメントが高い職員は、自分の職場を誇りに思っています。すると何が起きるか。 「私の施設、結構いいよ。一緒に働かない?」と、知人の介護職や看護職を誘ってくれるようになります。
採用コストが高い今の時代、リファラル(紹介)採用の増加は、数百万円規模のコスト削減に直結します。 「職員が自社の広報マンになってくれているか?」これもエンゲージメントを測る重要なKPIです。
■ 3. 事故発生率と稼働率
少し意外かもしれませんが、エンゲージメントは「ケアの質」にも影響します。 やらされ仕事ではなく、「より良いケアをしたい」という主体性がある現場では、ヒヤリハットの報告数が増え(隠蔽が減り)、結果として重大事故が減ります。 この「安心感」は利用者様やご家族に伝わり、地域の評判を高め、最終的には施設の稼働率を安定させるのです。
次回、最終回では、では具体的にどうやってエンゲージメントを「コントロール(向上)」させていくのか。明日から使える具体的なアクションプランと事例をご紹介します。
